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虹色のかざぐるま windmuehle.exblog.jp

思いつくことを思いついたときに。心のかざぐるまをまわそう。


by ex_kazaguruma
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躾を観る

 私は東海地方の一地方都市の生まれで、両親は大正生まれ。実家は自営業という環境で子供時代を過ごした。高度経済成長の真っ只中に生を受けた私も、今ではもう“古い人”の部類に入っているといって間違いないだろう。
 そんな私だが、ここ数年、周りの大人と呼ばれる年齢層の躾が非常に気になる。
 はっきり言えば、こんな私の基準に照らし合わせても「躾はどこへ行った?」と思わざるを得ない輩が急増しているのだ。無論、私の基準であるから、同年代でも違う環境で生まれ育った人には、理解できない感覚があるかもしれない。それゆえ、最初に私の「由来」を簡単に書いてみた。
 それでもあえて問いたい。「躾はどこへ行ったのか?」と。

◆入り口を閉められない
 特にドアではなく引き戸の場合にこのタイプが多く見つかる。アパートやマンション、一般家屋でも最近はドアを使ったところが多いが、スプリングなどを使って自動的に閉まるタイプが多いのも確かだ。
 それに比べて引き戸は手動のタイプが多い。引き戸を閉めない輩は自動的に閉まると思い込んでいるようだが、開けるときに手動で開けているのだからそんな言い訳は通用しない。
 つまり、自分で開けたら自分で閉めるという非常に初歩的な躾が身に付いていないだけだ。
 驚くことに、中年以降の男性にかなりの確率で存在する。普通ならば中学生や高校生あたりの子供さんがいて不思議ではない年代だが、他人事ながらこの子達の躾も絶望的であろう。
 自分ができてない躾を子供にさせることなど…と思えて仕方がない。

◆食卓のイスを戻せない
 テーブルとイスの食卓が当たり前となった今日、最も基本的なものとして浸透しているはずの躾と言っていいと思うのだが、現実は厳しい。
 この使用後の食卓のイスを戻せないタイプには幅広い年齢層があるが、年齢が上がるほど男性が多くなる傾向がある。基本的な躾は女性のほうが施されているということだろうが、それよりも若年層では両性ともダメということのほうが気になる。このあたりに日教組の歪んだジェンダー・フリー教育の“成果”が現れているのかもしれない。

◆店内で防寒用のジャンバーやコートを脱がない
 居酒屋や食堂などで、いわゆる外套(がいとう)を着たまま食事しているタイプの人間が多い。
 脱ぐのが面倒だという理由だろうが、これも私としては考えられない行動だ。
 何よりも着膨れしているので飲食しにくい。それだけではなく別の理由もちゃんとある。
 一般に店内は暖房が入っているので外よりは暖かい。飲食で汗をかくことも考えられるし、そのまま外へ出るとより寒く感じてしまうばかりか、汗が原因で風邪をひいてしまうかもしれない。
 こんなことは簡単な想像力が働けば、容易に理解できることである。

 躾とは、身を美しくすると書く。
 子供の頃に身に付いた躾は、大人になったとき外見を飾るより何倍もその人の美しさを表現してくれるのだ。
by ex_kazaguruma | 2009-01-18 17:55 | 日々雑感 | Comments(0)