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虹色のかざぐるま windmuehle.exblog.jp

思いつくことを思いついたときに。心のかざぐるまをまわそう。


by ex_kazaguruma
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若者の自動車離れを考察する

 私は現在、自家用車を所有している。また、私の周りの同年代の多くも自家用車を所有している。
 ところが職場の若い人、特に20代については、自家用車を持っていない人が多い。
 私の会社や業界だけのことかと思いきやそうではなく、若者全体の自動車離れが加速しているということらしいのだ。
 実際、統計によると、2003年頃から若者の車離れが顕著なのだという。
 これにはいろいろな理由があると思うが、私の思うことは次の2つだ。

◆コスト
 購入するのにはもちろんだが、何しろこの日本では車の維持費が高い。高い税金と車検制度に加えて、駐車場料金がかかるのだ。若い人の趣味が多様化する中で、これだけの金額を自動車に集中させることは難しくなってきているのだろう。特に、昔はなかった通信費というコストが若者の小遣いを圧迫しているのではないかと思う。インターネットや携帯電話の普及は、この現象と無縁ではないだろう。

◆魅力
 基本的に自動車というものは魅力的なものだと思うし、そうあるべきだとも思う。速く走ることだったり、所有する悦びだったり、その造詣の美しさだったり、いろいろな側面から自動車は魅力的だと思う。
 若い人でも、自分の背丈(収入)に応じた魅力的な自動車があれば、やはり所有してみたくなるのではないかと思うのだ。
 が、現在、エモーショナルな~特に若者に対して~自動車を売り出しているメーカーが何社あるだろうか。日本で「趣味の自動車」が絶滅しかかって久しい。それは自らが作り出す自動車のマイナス部分を徹底的に削り落としているからではないだろうか。
 この私も技師の端くれなので、品質管理については徹底するべきだと考える。が、自動車のコンセプト(味付け部分と言い換えてもよい)において、そのマイナス部分を削っていくとどうなるか。
 もちろん、優等生ならぬ優等車ができあがる。が、人間でも優等生は面白味に乏しいのと同様、自動車でも優等車は魅力に欠ける。つまり“大枚はたいて買いたくなくなる自動車”が高い品質管理のもと、大量生産されるのだ。
 メーカーはもちろん良かれと思ってやっていることなのだろうが、それが結局、魅力のない自動車に結びついているのではないかと思う。

 これからもおそらく若者、特に都会に住む若者らの車離れは加速すると思う。
 「移動するだけの面白味のない自動車」に若者は食指を動かしてはくれないのだ。
by ex_kazaguruma | 2009-04-11 19:11 | 日々雑感 | Comments(0)