2003年 10月 05日
ケッテンクラート
軍用車両マニアの間では、戦闘車両でも大型車両でもないのに、高い人気を誇っている車両があります。
その名を「ケッテンクラート」といいます。
実はこの車両、何台か日本にも輸入されているようです。
もちろんナンバーを取得することもできます。
60年も前に作られた軍用車両で、個人輸入ができるなんて、いったいどんなのでしょうね。
ケッテンクラートの外観は、一種異様です。
オートバイの前輪と、装軌(キャタピラ)式の後輪。
ケッテンクラートは、当初空挺部隊で使用する兵員輸送・牽引目的の車両だったようです。(軽量なので航空機で運ぶことができたのでしょう)
でもこれ、いったいどういう仕組みで動くんでしょうか?
ケッテンクラートは1500ccのエンジンを持ち、出力は36馬力。牽引力は450Kgだったそうです。運転手はオートバイ感覚で操作するだけで、この車両を最高速度70Km程度で走らせることができます。
また、この車両の操舵装置はとても複雑でした。
一般に装軌車両は、左右の履帯(キャタピラ)の回転速度を変えることによって行います。この車両も例外ではありません。
オートバイ型の前輪を動かすと、それに連動した変速装置に操舵量が伝えられ、左右の履帯の速度(つまり変速ギア)を変えるのです。つまり、操舵量が小さい場合は左右の履帯の速度差は小さく、操舵量が大きい場合は速度差が大きくなる仕組みです。
高速走行中は、通常のバイクのように、ハンドルの操舵だけで曲がれたのでしょう。
極端に言えば、前輪はオートバイ型でなくてもよかったんですが、当時ドイツにはオートバイに乗れる技術をもった兵士がたくさんいたそうなので、あえてそんな形にしたのかもしれません。
戦時中は敵国どうしの車両(特にトラックなどの輸送車両)でも、優秀なものはすぐコピーが出回るんですが、この車両だけは類似のコピー品が作られませんでした。
それほどに複雑な機構を持つことと、仮に作ったとしても優秀な整備工兵部隊がないと、維持・運用できなかったのでしょう。
本来、空挺部隊用に開発されたケッテンクラートでしたが、ぬかるみの多い東部戦線ではオートバイに代わって重宝されたといいます。
この車両、戦後もフランスなどでは、農耕作業用として広く使われていたようです。
スノーモービルなどは、こんな車両を起源に持つのかもしれませんね。
なお、この車両の動いている様子は、映画「プライベート・ライアン」で見ることができます。
その名を「ケッテンクラート」といいます。
実はこの車両、何台か日本にも輸入されているようです。
もちろんナンバーを取得することもできます。
60年も前に作られた軍用車両で、個人輸入ができるなんて、いったいどんなのでしょうね。
ケッテンクラートの外観は、一種異様です。
オートバイの前輪と、装軌(キャタピラ)式の後輪。
ケッテンクラートは、当初空挺部隊で使用する兵員輸送・牽引目的の車両だったようです。(軽量なので航空機で運ぶことができたのでしょう)
でもこれ、いったいどういう仕組みで動くんでしょうか?
ケッテンクラートは1500ccのエンジンを持ち、出力は36馬力。牽引力は450Kgだったそうです。運転手はオートバイ感覚で操作するだけで、この車両を最高速度70Km程度で走らせることができます。
また、この車両の操舵装置はとても複雑でした。
一般に装軌車両は、左右の履帯(キャタピラ)の回転速度を変えることによって行います。この車両も例外ではありません。
オートバイ型の前輪を動かすと、それに連動した変速装置に操舵量が伝えられ、左右の履帯の速度(つまり変速ギア)を変えるのです。つまり、操舵量が小さい場合は左右の履帯の速度差は小さく、操舵量が大きい場合は速度差が大きくなる仕組みです。
高速走行中は、通常のバイクのように、ハンドルの操舵だけで曲がれたのでしょう。
極端に言えば、前輪はオートバイ型でなくてもよかったんですが、当時ドイツにはオートバイに乗れる技術をもった兵士がたくさんいたそうなので、あえてそんな形にしたのかもしれません。
戦時中は敵国どうしの車両(特にトラックなどの輸送車両)でも、優秀なものはすぐコピーが出回るんですが、この車両だけは類似のコピー品が作られませんでした。
それほどに複雑な機構を持つことと、仮に作ったとしても優秀な整備工兵部隊がないと、維持・運用できなかったのでしょう。
本来、空挺部隊用に開発されたケッテンクラートでしたが、ぬかるみの多い東部戦線ではオートバイに代わって重宝されたといいます。
この車両、戦後もフランスなどでは、農耕作業用として広く使われていたようです。
スノーモービルなどは、こんな車両を起源に持つのかもしれませんね。
なお、この車両の動いている様子は、映画「プライベート・ライアン」で見ることができます。
by ex_kazaguruma
| 2003-10-05 10:00
| ミリタリー
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